TSUJIDO FJ の特徴と商品説明


品質及び実績 TSUJIDO FJは、高校総体正式種目採用時及び 国民体育大会正式種目採用時より、主に高校生の体格や技術力にあわせた船体を造り続けています。長年のレース経験に基づいたデータと我が社の船を愛用していただいた選手の意見や、各監督及び各コーチからのデータを蓄積し、常に乗りやすさと安全性、そして各大会における実績を残してきました。
船体の品質的には、レースにおける船体の剛性を上げることによってより安定した走りができるように、また高校ヨットの環境における長年の使用に耐え得る品質を確保するような技術力を結集した艇体に仕上がっています。
TSUJIDO FJは、過去二回の世界選手権大会日本開催での優勝や、海外で行われた大会でも上位入賞し、またここ数年各地で開催された国体や高校総体及び日本選手権等では、優勝はもちろん上位独占をしています。
辻堂加工株式会社では、各大会や各地域におけるアフターケアーやバックアップを約束し、この商品を保証します。
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TSUJIDO FJは、レースにおける成績や実績を向上させるだけでなく、初心者から技術上級者まで安心や安全に乗っていただけるように、たくさんの工夫を凝らして皆さんにお答えしています。
船体の浮力体の量を十分に増やして安全性を確保しています。船内に溜まった水をスムーズに排出して、速やかに再帆走を行えるように排水装置の位置や船体の形状を造り上げています。
我が社では、この安定性と乗りやすさ、そして安全性は最優先のテーマです。
安全性
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操作性 TSUJIDO FJは、初心者から上級者まで操作しやすいよう、かつ機能的にまとめられています。
初心者から上級者までの意見を取り入れ、各分野のトップセラーの情報を基にあらゆる方面からも納得ゆく操作性を実現しています。
また、新しいフィッティングやデータ等を公開し、アフターケアーや修理等にも敏速に対応して、安心して使用できるように努めています。
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インターナショナルクラスのヨットは、クラスルールに基づいたすべての部分における細かな計測を受け、すべての部分における数値がクラスルールに認められた範囲に合致しなければ、インターナショナルクラスのヨットとは認められません。
国際セーリング連盟 国際FJ協会公認計測委員の計測に合格したヨットだけがレースに出場することが認められます。
艇体の特徴を出すためあるいは、特徴を示すものには、各部分の計測点における最大偏差を、有効に決めるかが最大のものであり、造船所はそこに技術を求められます。一見普通の人の目にはどのヨットも同じように見えるかもしれませんが、中身はまったく別物なのです。当社では、できる限りに有効範囲のぎりぎりで製造しており、FRPの変形をいかに原形のラインに近づけて、最高のデザインを実現できるようにしています。
各レース海面の特徴を調査し、各レースコースの特徴を考えて出された設計を検討して、乗りやすさや安定性 そして最高のスピードを実現する船体が作り出されました。
具体的には、他艇のような船首部分が細く船体中央部は原形に近いキールラインに沿って反りが入り、船首部分にかけてストレートになっていますが、チョッピーな波ではピッチングを起こし船体中央部の反りはヒールの原因になり、ヒール時におけるリーウェー((風下方向に向く傾向)が出やすくなるので常に艇体を水平に保たなければならず、上級者でなければうまく乗りこなせないという傾向がありました。
そこで当社では、バウ部分では水切れが良くなるようにシャープにしつつ、水面下では抵抗にならない程度の浮力を持たせピッチングを防ぎ、船体中央部ではなるべくルールで許される範囲の反りを消して、初心者から上級者まで安定したボートスピードを保てるような線形を採用し、実現できるような制作工程を経て制作しています。
船体に使用される材料は、重量バランス 剛性の特性を計算して選び出された繊維とFRP樹脂を使用し、各方向の剛性とバランスを取っています。
重量バランスを最適に保ち、前後の重量比を調整して波に対してピッチングを防ぎ、風が入ったときに敏速に加速するようにしています。剛性を上げることによって、船体の帆走時における変形を防ぎ、マストからの力を逃がさないようにしてセールに掛かるパワーを逃がすことなく船体へと導き出します。また、ジブセールのたわみを防ぎ、最高の上り角度を実現することになりました。
全体概要と特徴
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クローズ・ホールド時の特徴 クローズ・ホールドでの特徴としては、ウェザーヘルム(風上へ向く傾向)を最大限に発生させ、風の力でヒール(風下へ傾く力)を押え込み安定したセーリングが出来るようになっています。
船首部分から船体中央部にかけてシャープなラインは、リーウェー(風下に向く傾向)を最小限に押さえて風上へと上る力を最大限に発生させ、また細身の船首は水の抵抗を押さえてスピードアップを図ることが出来ます。特に、各大会が行われている夏の時期は、軽風下でのレースが多く最大限に抵抗が減らされている線形が有利かは、言うまでもありません。また、船体を安定させ保進性を上げることで選手のストレスを取り除いてレースへの集中力が上がります。
クローズ・ホールドでは、センターボードは最大限に降ろされ ラダーとともに風下への横流れを減らしています。当社では、この線形にあうようにセンターボードならびにラダーも設計し、また線形の特徴を最大限に発揮できるよう数々のテストを行い、位置や向きを決定しています。船首部分からマストステップ下へのキールラインは、センターボードへ流れる水の流れを調整し、センターボードへあたる水の抵抗を減らしています。またその時、センターボードで発生する揚力を最大限に派することを補足しています。センターボードから船尾部分への線形は、ラダーへ流れる水の流れを調整し、方向転換をしやすくするために揚力を発生させます。ラダーは方向転換時における抵抗を最小限に押さえ、無理なくスムーズに方向転換を行えるようになっています。
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アビームでの特徴は、セーリングボートとしては最大限のボートスピードが発生します。よって船体はプレーニング(船体が浮き上がり滑走状態にある)状態になり、船体と水面との間の接水面積が減ります。接水面積が減った状態のときでも、安定性と保進性を確保しています。船首部分が持ち上がったときでも、キールラインの一番深い部分を後ろへ下げ、不安定な状態の船体でも保進性を保つことが出来るようになっています。また船体中心部から船尾部分にかけて丸みを持たせることによって、滑走状態を保つことが出来ます。
横方向への安定性は、船体中心部の幅を持たせヒールを安定させ、乗艇位置を後方へ移動したときにも、舵利きの悪さを解消させる線形になっています。
アビーム時の特徴
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ランニング時の特徴 ランニングでの特徴としては、保進性を高め左右の安定性を高めることによって目標となるマークへのコースが取り易くなります。
ランニング時では、セールがもっとも船体の中心部から離れ、船体はもっとも安定性にかけることとなります。そのために、乗員乗艇位置の船幅を最大限にとり、乗員による安定性を取り易くなっています。
バウの沈み込みを防ぐために、船首部分の船体に抵抗にならない程度の膨らみを残して船首部分の切り上がりを防いでいます。また、方向転換時における舵利きの悪さを解消するために、船尾部分の膨らみによる整流作用によってラダーにあたる水の流れをスムーズにしています。
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デッキ部分は、マストから掛かるプレッシャーによる船体の変形を防ぐことの出来得る十分な剛性を持っています。マストからフォアーステーに掛かる力を逃がさずに絶え得る強度を、当社で研究 テストの結果だされた補強部分によってだされています。当社オリジナル補強構造と選定された材料によって軽く丈夫に作り出されたバウデッキは、重量を重心位置から遠いバウデッキから減らすことによって、ピッティングモーメントの安定性にも貢献し、デッキ部分のたわみから発生するジブラフワイヤーのサギング(たわみ)を押さえることが出来、上り角度の向上に貢献しています。
サイドステーによる横からのプレッシャーにも、強固なバルクヘッド(補強版)の使用によってマストのサイドベンド(横方向への曲がり)を押さえてパワーのロスを減らしています。また、トラピーズ使用時における体重による横方向からの力を分散 吸収することの出来る補強によって、クルーの体を安定させボートトリムやヒールトリムをしやすくなっています。
メインシート ジブシートから掛かる力にも絶え得る強度を持ち、セールからくるパワーを確実に船に導き、クルーによるセールトリムを安易に行えるような構造になっています。各艤装品の取り付け部は、艤装品の離脱によるトラブルを防ぐために、特別な補強を施し、コントールロープのコントロールのしやすさと確実なホールド性を持たせています。
各コントロール部品の位置やコントロール部品の採用は、過去のレースの実績や各使用者の意見 希望 各水域や各チームへのアンケート調査によって決定され、初心者から上級者まで各レースシーンに使用できるものをフィッティングしています。また、コントロールのしやすさはもちろん使いやすい位置に乗ることによって船体に適した乗艇位置が出るように工夫されています。また、力の弱い女性でもコントロールできるよう、力のかかる方向やテークル量など人間工学 力学的方向からも計算されています。
マスト部分に掛かる力は、最大限の強度を保ちセールから伝わるパワーをあますことなく船に伝わるように制作され、前後左右によるたわみを最小限に押さえてマストを固定しています。マストはいわゆるエンジンでありいかなる状況下においても、安定させることにより安全性へとつながります。
センターボードを止めるセンターケースは、センターボードのたわみやねじれ 歪みを防ぎ、船体の安定性や保進性を確実に高めるための強度とコントロールのしやすさを出しています。センターケースの前後左右からの補強は、確実にセンターケースへと導き、たわみによるセンターボードの変形を押さえています。
ラダーを固定するトランサムボード(船尾部分)は、水流による抵抗によってラダーの歪みやねじれが発生しないよう、各方向からの力を確実に固定することによって船の安定性や方向転換の確実性を出しています。
デッキ部分の特徴
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終わりに TSUJIDO FJは、常に安定したパフォーマンスを発揮し、各レースに初心者から上級者まで満足の行く船に仕上がっていると思います。過去数年のレースでも、常に上位を独占し、国内はもとより海外からも支持され続けています。TSUJIDO FJは、国内最大のシュアーを誇りこれからも開発に力を注ぎ、皆様の満足いく船を造り続けていきたいと思います。